PXL_20210306_095514392.MP_1


住野よるさんの『麦本三歩の好きなもの 第二集』 を読みました。

一巻目読んだ時点でもう続編はでないのかなとかなんとなく思っていたので、発売を知ったときはむちゃくちゃ嬉しかったです。

以下、あらすじと感想になります。



『麦本三歩の好きなもの 第二集』のあらすじ


図書館勤務3年目に突入した、20代女子の麦本三歩。

3年目になっても相変わらず仕事ではミスが多く、すぐにぼんやりとする癖が抜けない。

しかし、そんな三歩にもとうとう後輩ができた。

だが、後輩は三歩とうってかわって、真面目でしっかりものの女子!!

三歩はそんな後輩を前に先輩としての威厳を守ることができるのか!?


後輩との出会い以外も、合コンで新たな出会いがあったりなど三歩の社会人三年目は新しいことだらけだ。

しかし、出会いがあれば別れもある…。

心温まる日常小説が再び始まる。



感想(ネタバレあり)


もう再び三歩と会えるっていうだけでも、嬉しいのに内容もとても良かったです。

第一作目では、三歩が社会人一年目ということと第一作目ということも相まって、三歩の初めての社会人生活や三歩の自己紹介的な作品が多くありました。

今回の第二集では、趣味に関する話などもあるのですが、前作と比べると新しい出会いや別れに関する作品が多かった印象です。

第二集のテーマは個人的には『出会いと別れ』だと思っていたりします。



私たちと一緒に成長していく麦本三歩


「麦本三歩は焼売が好き」の冒頭で三歩が社会人3年目とみてこれだけでテンションが上がってしまいました。

第一巻が発売されたのが2019年で第二集の発売日が2021年だから、三歩も私たちと同じで2歳成長しているのです!!

サザエさん方式の世界や時系列が遅い作品では、巻が進むにつれて登場人物との年齢差ができてしまい少し悲しい気分になるのですが、麦本三歩シリーズはそうではないみたいです。

個人的に同じだけ年齢をとる作品って『アフロ田中』シリーズぐらいしかしたなかったので嬉しい!

第一巻では、三歩が私と同年代の人物ということもあり、なかなか共感ができる内容も多かったので、今後もこの共感を味わえると考えると夜も眠れませんね(三歩は寝るのが好きだけど)

もし今後も第三集、第四集と発売されることがあれば三歩も一緒に成長していくことになりそうですね。



三歩の新しい出会い


三歩の先輩や友人も相変わらずいいキャラをしていたのですが、第二集人物もすごく良かったです。

中でも個人的に特に新しい要素だなと思ったのが、「麦本三歩は蟹が好き」の合コンで初登場したお兄さんです。

「麦本三歩は東京タワーが好き」では、お兄さんとのデートで今まで先輩や友人の前では見ることができなかった三歩の新しい顔を見ることができました。

男性キャラが少ないのもありますが、お兄さんといる三歩も新鮮でかわいかったです。

デートでのフリーメイソンの下りは個人的にかなりツボに入り一人でむちゃくちゃ笑ってしまいました。

他の物語でもお兄さんの名前が明示的にはでてきませんが、LINEで連絡を取り合ったり、再度デートの約束をしていたりかなり親しくしているのが分かります。

第三集でお兄さんと三歩がどのように発展するのかに注目ですね。

巻が進んで三歩とお兄さんが子育てする話などがあればかのり癒される気がします(笑)





先輩との別れ


第二集では、三歩にたくさんの出会いもありましたが、悲しい別れもありました。

それは、怖い先輩との別れです。

結婚し、妊娠したことで怖い先輩は図書館をやめることになりました。

社会人としてずっと働いていたら、同期も先輩も後輩もなんかしらの理由で会社を辞めていくことがありますが、3年目の三歩にとってはこれが初めてです。

私も三歩と同様にすごくお世話になった先輩が少し前に退職してしまったので、三歩の悲しむ気持ちが分かりすごく共感してしまいました。

怖い先輩が辞める前に三歩が一人でもやっていけるように認めるように一生懸命ミスをしないように働こうとしている様子は涙なしでは読むことができませんでした。

最後に怖い先輩に認めてもらえた三歩はとても嬉しくて、これからも頑張ろうと思えたんだろうな。

ただ、オチでタイトルの「麦本三歩は復讐ものが好き」を回収していて笑ってしまいました。今までの真面目なシーンはなんだったんだって感じでしたね(笑)


麦本三歩の日常シリーズって三歩が緩い感じだけど、まじめな内容もあってそのギャップが面白さを倍増させているんでしょうね。



第二集で一番好きな物語


第二集の全ての物語が面白かったのですが、個人的に一番を決めるとなると「麦本三歩は楽しい方が好き」がお気に入りです。

これほとんどの二十歳以上の方が共感できるよう内容なんでしょうけど、二日酔いになった日って三歩と同じように酒を止めると誓ってしまいますよね。

「もう、二度と酒いらない・・・。」
『麦本三歩の好きなもの 第二集』より

誓ったにもかかわらず数か月後には同じ失敗をしてしまうという…。

全人類から共感されてしまうような内容もあいまってこの話が一番好きです。



まとめ


第二集も三歩に癒されまくりました。

最近の日常小説では麦本三歩シリーズがナンバーワンの作品ですね。

第二集が出たばかりで気が早いですが第三集の発売が楽しみです。