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最近話題になっている児童書の『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』を読みました。

児童書は久しぶりに読んだのですが、読んでいると子ども時代に『かいけつゾロリ』や『かいぞくポケット』を読んでいたことを思い出して懐かしい気分になれました。

以下、あらすじと感想になります。


『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』のあらすじ


ここはふしぎ駄菓子屋、「銭天堂」。

銭天堂にはスーパーなどでは見かけない不思議な駄菓子が店いっぱいに展示されている。

実はこれらの駄菓子には普通では考えられない不思議な力が宿っています。

「型抜き人魚グミ」というお菓子はこれを食べることで泳ぐことができない人でも人魚のように泳ぐことができるようになります。

「猛獣ビスケット」というお菓子は猛獣使いのビスケットを食べることで、ビスケットの猛獣たちを自由自在に操ることができるようになります。

「釣り鯛焼き」というお菓子は、バケツに釣り鯛焼きについている釣竿をたらすと様々な味の鯛焼きを釣ることができます。

これらのお菓子は全て魅力的な効果を持つばかりですが、食べるときに注意することがあります。

それはお菓子の使い方の説明書や注意書きをきちんと読む必要があるということです。

もし読まずに誤った使い方をするときっとあなたに不幸が訪れるでしょう。

あなたも小銭を握りしめてぜひ銭天堂に足を運んでみてはいかがでしょうか。



感想(ネタバレあり)


駄菓子屋の魅力


『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』を読んでまず最初に思ったことは久しぶりに駄菓子屋に行きたいなということでした。

最近はスーパーでさまざまなお菓子を買うことができますが、駄菓子屋のお菓子ってスーパーの物とは違って懐かしくて少し奇妙なお菓子がたくさんあります。

そういったお菓子を駄菓子屋に久しぶりに探しに行きたいと思いました。

『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』の設定として一回の来店で交換できるお菓子は一つだけという決まりがあります。

この設定って子ども時代に小銭を握りしめてどのお菓子を買うのか駄菓子屋で悩んでいたことが思い出せてすごくいいなと感じました。

今の子どもは小銭だけを握りしめてどのお菓子を買うのか悩んだ経験があるのかな。裕福な家庭も増えたしお菓子ぐらい親が自由に買い与えていてそういった悩みを持ったことがある子どもはなんとなく昔に比べて減っているような気がします。

ぜひこの作品を読んだ子どもには駄菓子屋に行って少ないお小遣いでどのお菓子を買うのか悩んでみてほしいですね。


また、大人になり金銭的に余裕ができましたが、私も昔のように数十円のお菓子のうちどれを買うのか久しぶりに悩みたいと思いました。

大人買いできるようになったけど昔のようにお菓子一つで真剣に悩むことができていた時代の方が幸せだったような気がします(笑)。





様々な教訓が学べる


『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』はやはり児童書ということもあり楽しく読めるだけではなく様々な教訓を学ぶことができます。

色々な教訓を学ぶことができるのですがその中でも本作が最も子どもたちに伝えたい教訓は、

「説明書や注意書きはしっかり読め」

ということです。

『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』に登場するほとんどの人物は不思議な駄菓子屋に惹かれるがあまりに説明書や注意書きを全く読まずに後で後悔します。

例えば「型抜き人魚グミ」では主人公の真由美が「グミを食べおわったら、かならず塩水をスプーン一杯飲んでください。そうしないとじょじょに体が人魚化していくおそれがあります」という注意事項を読み忘れて人魚になりかけました。

最終的には彼女は人魚にならずにすんだのですが、注意事項を見落とすととんでもないことになるぞということを子どもに教えています。

最近の子どもはスマホやタブレットを小さいころから使っていますが、注意事項を読まなかったがために高額請求をされてしまうなどの問題も良く発生しています。

また、大人になってからでも面倒くさくても大切なことが書いていそうな契約書などはしっかり読んでほしいということを学んでほしい著者の意図が本作からは見えてきます。

この他にも様々なことが学べるので子どもだけでなく親も一緒に本作を楽しんでもらいたいですね。



まとめ


『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』は大人が読むとどこか懐かしい気持ちになれて、子どもが読むと様々な効果の駄菓子が気になり面白おかしく読める本でした。

ぜひまだ読んでいない方は、親子一緒に本書を楽しんでみてはいかがでしょうか。