としおの読書生活

田舎に住む社会人の読書記録を綴ります。 主に小説や新書の内容紹介と感想を書きます。 読書の他にもワイン、紅茶、パソコン関係などの趣味を詰め込んだブログにしたいです。

タグ:機械学習

データサイエンスの勉強をしてみようと思い、今更ながらですがKaggleのタイタニック号の生存者予測に挑戦してみました。

Kaggleを進める工程を大まかに分けると以下の3つの工程に分けることができます。

  • EDA(探索的データ解析)
  • 特徴量エンジニアリング
  • パラメータチューニング

本記事ではカーネルを参考にしながら、基本となるEDAで分析した内容についてまとめていきます。





タイタニックのデータの基本情報を確認する(EDA)


まずは、使用するライブラリをインポートします。

import numpy as np
import pandas as pd
import matplotlib.pyplot as plt
import seaborn as sns

%matplotlib inline
sns.set()

次に、データをロードします。

# load dataset
train_df = pd.read_csv("./train.csv")

データのロードができましたらとりあえずテーブルを確認してみます。

とりあえず10行分ほど表示

train_df.head(10)

1


次にデータの基本統計量を確認します。

train_df.describe()

2

AgeのCountが他が891になっているのに対して714となっているのが気になります。おそらくデータが欠損しているのかな…。

なのでその他に欠損値がないのかを以下の関数で確認します。

# 欠損数確認
def missing_table(df): 
        null_val = df.isnull().sum()
        percent = 100 * df.isnull().sum()/len(df)
        kesson_table = pd.concat([null_val, percent], axis=1)
        kesson_table_ren_columns = kesson_table.rename(
        columns = {0 : '欠損数', 1 : '%'})
        return kesson_table_ren_columns
missing_table(train_df)

3

Ageの他にCabinとEmbarkedが欠損しています。Cabinに関しては欠損数が多すぎるので特徴量として使うには微妙なのかもしれません…。






グラフを使用してデータの特徴を分析する


データの基本的な様子は分かったのですが、上記の情報だけでは説明変数を選択することはまだ難しいです。

そこで、『Seaborn』というライブラリを使用してデータを可視化していきます。


とりあえず、どれぐらいの人物が生存しているのかを棒グラフで確認します。
sns.countplot(train_df['Survived'])

4


次に性別ごとの生存者の割合を確認します。
sns.countplot(x='Survived', hue='Sex', data=train_df)

5

男性よりも女性のほうが生存率が高いみたいですね。



ではチケットの等級ごとの割合はどうなんでしょうか。
sns.countplot(x='Survived', hue='Pclass', data=train_df)

6

等級が高いほど生存率が高いことが分かります。



では、船に登場した港が生存率に関係あるのかも確認していきます。
sns.countplot(x='Survived', hue='Embarked', data=train_df)

9

データ名を見る限りでは影響しなさそうな気がしていたのですが、C港から搭乗している人のほうがS港、Q港から搭乗している人よりも生存率が高いみたいですね。




次に同乗している兄弟と配偶者の数と親と子どもの数が生存率に影響するのかを見ていきます。
g = sns.FacetGrid(train_df, hue="Survived", height=5)
g.map(sns.distplot, "SibSp", kde=False) 
g.add_legend()

7
g = sns.FacetGrid(train_df, hue="Survived", height=5)
g.map(sns.distplot, "Parch", kde=False) 
g.add_legend()

8

それぞれのグラフを見てみると同乗者がいない人に比べて、同乗者がいる人のほうが生存率が高くなることが分かります。

ただ、同乗者が4人以上の場合はどちらのグラフを見ていても生存率が低くなっていますね。



次に年齢別の生存率はどのぐらいなのかを確認していきます。

まず、船に乗っている人たちの年齢がどれぐらいの人が多いのかをヒストグラムで確認してみます。
train_df['Age'].hist(bins=40);

10

20、30代の人が大半以上のようです。

では年齢別の生存率を見てみましょう。
g = sns.FacetGrid(train_df, hue="Survived", height=5)
g.map(sns.distplot, "Age", kde=False) 
g.add_legend()

11

5歳未満、10~15歳と75~80歳の人たちは生存する確率が高いみたいです。

それ以外の年代は生存する確率が低いみたいですね。特に65~75歳の人たちは生存率が0%みたいです。


また、性別ごとの年齢別の生存率の割合もみてみましょう。
g = sns.FacetGrid(train_df, col='Sex', hue="Survived", height=5)
g.map(sns.distplot, "Age", kde=False) 
g.add_legend()

12

女性はほぼ全ての年齢で生存する確率のほうが高いみたいです。

一方男性は15~45歳の生存率がかなり低いです。救助などを行っていた結果避難船に乗り遅れたのかな…。




次に運賃別の生存率を見てみましょう。
bins = np.arange(0, 550, 50)
g = sns.FacetGrid(train_df, hue="Survived", height=5)
g.map(sns.distplot, "Fare", kde=False, bins=bins) 
g.add_legend()

13

運賃が50$未満の人たちは生存率が低いですが、それ以外は生存率が高いみたいです。



とりあえず一通りデータを分析してみましたが、以下のことが分かりました。
  • Sex : 男性より女性のほうが生存率が高い
  • Pclass : クラスが高いほど生存率が高い
  • Parch、SibSp : 同乗者がいない人は生存率が低い。同乗者が1~3人の人は生存率が高い。同乗者が4人以上になると生存率が低くなる。
  • Embarked : S港とQ港に比べてC港から搭乗した人は生存率が高い
  • Age : 5歳未満の人は性別関係なく生存率が高い。15~45の男性は生存率が低い。女性はほぼ全ての年代で生存する確率のほうが高い。
  • Fare : 運賃が50ドル未満の人は生存率が低い



最後に


上記の分析ができたところでEDAは終わろうと思います。

次の記事ではEDAで分かったことから特徴量エンジニアリングをしていきたいと思います。

まだまだ勉強不足ですのでご指摘等がありましたらコメントをいただけると助かります。







DeepLearningのブームのきっかけとなったAlexNetを使用してcifar10の画像分類をしてみたので忘備録として記録を残します。

cifar10について知りたい人は以下の記事で使用方法などを書いているのでそちらをご覧ください。







AlexNetとは


AlexNetは2012年のILSVRCにおいて従来の画像分類手法に対して大差をつけて優勝した手法である。

AlexNetにより画像分類における深層学習の有効性が示され、深層学習のブームがおきた。

現在でも画像分類モデルのベースラインとして利用されることが多々ある。

1


AlexNetのモデルの構造は上手のようになっている、5層の畳み込み層、3層のプーリング層、3層の全結合層からできている。


AlexNetでは活性化関数が従来使用されてきたtanhではなくReLUが使用されている。ReLUを使用することでtanhに比べて学習を高速化することができている。

また、過学習を抑制するために隠れ層のニューロンを無効化するDropoutもAlexNetでは使用されている。



実装




# AlexNetの論文を参考して作成したモデル def CreateAlexNet(input_shape, num_classes): model=Sequential() model.add(Conv2D(filters=96, kernel_size=3, strides=(1, 1), padding='same', input_shape=input_shape, activation='relu', bias_initializer='zeros')) model.add(MaxPool2D(pool_size=(2, 2))) model.add(BatchNormalization()) model.add(Conv2D(filters=256, kernel_size=3, strides=(1,1), padding='same', input_shape=input_shape, activation='relu', bias_initializer='ones')) model.add(MaxPool2D(pool_size=(2, 2))) model.add(BatchNormalization()) model.add(Conv2D(filters=384, kernel_size=3, strides=(1,1), padding='same', input_shape=input_shape, activation='relu', bias_initializer='zeros')) model.add(Conv2D(filters=384, kernel_size=3, strides=(1,1), padding='same', input_shape=input_shape, activation='relu', bias_initializer='ones')) model.add(Conv2D(filters=256, kernel_size=3, strides=(1,1), padding='same', input_shape=input_shape, activation='relu', bias_initializer='ones')) model.add(MaxPool2D(pool_size=(2, 2))) model.add(BatchNormalization()) model.add(Flatten()) model.add(Dense(4096, activation='relu', bias_initializer='ones')) model.add(Dropout(0.5)) model.add(Dense(4096, activation='relu', bias_initializer='ones')) model.add(Dropout(0.5)) model.add(Dense(num_classes, activation='softmax')) return model

モデルは先ほどのAlexNetの図を参考に作成しました。

畳み込み層 ー>プーリング層 ー>畳み込み層 ー>プーリング層 ー>畳み込み層 ー>畳み込み層 ー>畳み込み層 ー>プーリング層 ー>全結合層 ー>全結合層という構成になっています。






学習結果


100epoch学習させてみた結果以下のような結果になりました。

2

テストデータに対する精度は80%ほどまで向上しました。パラメータのチューニングをせずにここまでの精度が出るなんてさすがという感じです。

前回行ったLeNetでは精度が65%ほどでしたので、それと比べてもAlexNetの性能の良さが分かります。

最後に、今回作成したソースコードを以下にのせておきます。


from keras.models import Sequential from keras.layers.convolutional import Conv2D from keras.layers.pooling import MaxPool2D from keras.layers.core import Dense, Flatten, Dropout from keras.layers.normalization import BatchNormalization from keras.datasets import cifar10 from keras.utils import np_utils from keras import optimizers import matplotlib.pyplot as plt # AlexNetの論文を参考して作成したモデル def CreateAlexNet(input_shape, num_classes): model=Sequential() model.add(Conv2D(filters=96, kernel_size=3, strides=(1, 1), padding='same', input_shape=input_shape, activation='relu', bias_initializer='zeros')) model.add(MaxPool2D(pool_size=(2, 2))) model.add(BatchNormalization()) model.add(Conv2D(filters=256, kernel_size=3, strides=(1,1), padding='same', input_shape=input_shape, activation='relu', bias_initializer='ones')) model.add(MaxPool2D(pool_size=(2, 2))) model.add(BatchNormalization()) model.add(Conv2D(filters=384, kernel_size=3, strides=(1,1), padding='same', input_shape=input_shape, activation='relu', bias_initializer='zeros')) model.add(Conv2D(filters=384, kernel_size=3, strides=(1,1), padding='same', input_shape=input_shape, activation='relu', bias_initializer='ones')) model.add(Conv2D(filters=256, kernel_size=3, strides=(1,1), padding='same', input_shape=input_shape, activation='relu', bias_initializer='ones')) model.add(MaxPool2D(pool_size=(2, 2))) model.add(BatchNormalization()) model.add(Flatten()) model.add(Dense(4096, activation='relu', bias_initializer='ones')) model.add(Dropout(0.5)) model.add(Dense(4096, activation='relu', bias_initializer='ones')) model.add(Dropout(0.5)) model.add(Dense(num_classes, activation='softmax')) return model # 学習の様子を可視化 def ShowTrainData(history): plt.figure(figsize=(10,5)) plt.subplot(1,2,1) plt.plot(history.history['accuracy']) plt.plot(history.history['val_accuracy']) plt.title('Model accuracy') plt.ylabel('Accuracy') plt.xlabel('Epoch') plt.legend(['Train', 'Test'], loc='upper left') plt.subplot(1,2,2) plt.plot(history.history['loss']) plt.plot(history.history['val_loss']) plt.title('Model loss') plt.ylabel('Loss') plt.xlabel('Epoch') plt.legend(['Train', 'Test'], loc='upper left') plt.show() def main(): # cifer10をダウンロード (x_train,y_train),(x_test,y_test)=cifar10.load_data() # 32×32×3の配列 # 画像を0から1の範囲で正規化 x_train = x_train.astype('float32') # float32に変換 x_train = x_train/255; # 0~1の値に変換するために255で割る(cifer10は0-255のRGBで表現されている) x_test = x_test.astype('float32') x_test = x_test/255; # 正解ラベルをone-hot表現に変換 y_train = np_utils.to_categorical(y_train, 10) y_test = np_utils.to_categorical(y_test, 10) #モデルを構築 model = CreateAlexNet(x_train[0].shape, 10) sgd = optimizers.SGD(lr=0.01) model.compile(optimizer='SGD',loss='categorical_crossentropy',metrics=['accuracy']) batch_size = 128; epoch = 100; history=model.fit(x_train,y_train,batch_size=batch_size,nb_epoch=epoch,verbose=1,validation_split=0.1) ShowTrainData(history) if __name__ == '__main__': main()




CNNの元祖となるLeNetを用いてcifar10の画像分類を行いました。





cifar10とは


cifar10とは飛行機、自動車、鳥、猫、トナカイ、犬、蛙、馬、船、トラックの10種の画像のデータセットです。

各画像は32×32のカラー画像で全体画像数は60000件あります。そのうち50000件が訓練データ、10000件がテストデータとなっています。

cifar10の画像の例を以下に示します。

Figure_1


LeNetとは


LeNetとは1998年に発表された畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の元祖とも呼ばれているニューラルネットワークです。

ディープラーニングの火つけ役となったAlexNetもLeNetを参考にしたネットワーク構成となっています。

Figure_2

LeNetのネットワーク構成は、2層の畳み込み層、2層のプーリング層、2層の全結合層からできており、近年のモデルと比べると層が浅いのが特徴的です。

また、近年よく用いられているDropoutやBatch Normalaizationなども用いられていないためシンプルな構成となっています。


実装



cifar10の準備


# cifer10をダウンロード
    (x_train,y_train),(x_test,y_test)=cifar10.load_data() # 32×32×3の配列

    # 画像を0から1の範囲で正規化
    x_train = x_train.astype('float32') # float32に変換
    x_train = x_train/255; # 0~1の値に変換するために255で割る(cifer10は0-255のRGBで表現されている)
    x_test = x_test.astype('float32')
    x_test = x_test/255;

    # 正解ラベルをone-hot表現に変換
    y_train = np_utils.to_categorical(y_train, 10)
    y_test = np_utils.to_categorical(y_test, 10)

cifar10の画像は0-255のRGBで表現されているため255で割って0~1の範囲で正規化しています。

正解ラベルはone-hot表現に変換しています。
4なら[0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, 0, 0]
6なら[0, 0, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0]
といった感じに。


LeNetの構築


# LeNetの論文を参考して作成したモデル
def CreateLeNet(input_shape, num_classes):
    model=Sequential()
    
    model.add(Conv2D(filters=6, kernel_size=5, padding='same', input_shape=input_shape, activation='tanh'))
    model.add(MaxPool2D(pool_size=(2,2)))
    model.add(Conv2D(filters=16, kernel_size=5, padding='same', activation='tanh'))
    model.add(MaxPool2D(pool_size=(2,2)))
    model.add(Flatten())
    model.add(Dense(120, activation='tanh'))
    model.add(Dense(84, activation='tanh'))
    model.add(Dense(num_classes, activation='softmax'))
    
    return model

モデルは先ほどのLeNetの図を参考に作成しました。

畳み込み層 ー>プーリング層 ー>畳み込み層 ー>プーリング層 ー>全結合層 ー>全結合層という構成になっています。

LeNetのオリジナルの論文をモデルに作ったので活性化関数がreluではなくtanhなのに違和感を感じます…。


学習結果


100epoch学習させてみた結果以下のような結果になりました。

Figure_3

テストデータに対する精度は65%ほどまで向上し自分が予想していたよりも良い結果になりました。

128 -> 256 ー> 128といった全結合層のみを使用して学習した結果は以下のようになっていたことからLeNetの画像分類に対する有用性が分かりますね。

Figure_4


ただ、30epochを超えたあたりから過学習を起こしているのが少し気になります。Dropoutの処理とかをいれたらましになるのかな。


次はLeNetベースで精度を改善するか、他のモデルを使ってcifar10の学習をしてみたいと思います。

AlexNetを使用してcifar10の画像分類を行ってみました。




最後に、今回使用したソースコードを以下にのせておきます。

from keras.models import Sequential
from keras.layers.convolutional import Conv2D
from keras.layers.pooling import MaxPool2D
from keras.layers.core import Dense, Flatten
from keras.datasets import cifar10
from keras.utils import np_utils
import matplotlib.pyplot as plt


# LeNetの論文を参考して作成したモデル
def CreateLeNet(input_shape, num_classes):
    model=Sequential()
    
    model.add(Conv2D(filters=6, kernel_size=5, padding='same', input_shape=input_shape, activation='tanh'))
    model.add(MaxPool2D(pool_size=(2,2)))
    model.add(Conv2D(filters=16, kernel_size=5, padding='same', activation='tanh'))
    model.add(MaxPool2D(pool_size=(2,2)))
    model.add(Flatten())
    model.add(Dense(120, activation='tanh'))
    model.add(Dense(84, activation='tanh'))
    model.add(Dense(num_classes, activation='softmax'))
    
    return model


# 学習の様子を可視化
def ShowTrainData(history):
    
    plt.figure(figsize=(10,5))
    
    plt.subplot(1,2,1)
    plt.plot(history.history['accuracy'])
    plt.plot(history.history['val_accuracy'])
    plt.title('Model accuracy')
    plt.ylabel('Accuracy')
    plt.xlabel('Epoch')
    plt.legend(['Train', 'Test'], loc='upper left')

    plt.subplot(1,2,2)
    plt.plot(history.history['loss'])
    plt.plot(history.history['val_loss'])
    plt.title('Model loss')
    plt.ylabel('Loss')
    plt.xlabel('Epoch')
    plt.legend(['Train', 'Test'], loc='upper left')
    
    plt.show()


def main():
    # cifer10をダウンロード
    (x_train,y_train),(x_test,y_test)=cifar10.load_data() # 32×32×3の配列

    # 画像を0から1の範囲で正規化
    x_train = x_train.astype('float32') # float32に変換
    x_train = x_train/255; # 0~1の値に変換するために255で割る(cifer10は0-255のRGBで表現されている)
    x_test = x_test.astype('float32')
    x_test = x_test/255;

    # 正解ラベルをone-hot表現に変換
    y_train = np_utils.to_categorical(y_train, 10)
    y_test = np_utils.to_categorical(y_test, 10)

    #モデルを構築
    model = CreateLeNet(x_train[0].shape, 10)
    model.compile(optimizer='SGD',loss='categorical_crossentropy',metrics=['accuracy'])
    batch_size = 128;
    epoch = 100;

    history=model.fit(x_train,y_train,batch_size=batch_size,nb_epoch=epoch,verbose=1,validation_split=0.1)
    ShowTrainData(history)
    
if __name__ == '__main__':
    main()




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